DHAは人体で合成が難しい必須脂肪酸の一つであり、特に脳や網膜、神経組織に多く存在します。本記事では、DHAとは何か、その働きや期待される効果、市場の現状と将来性、製造方法、OEM・ODMでの製造ポイントについて解説します。
DHA(Docosahexaenoic Acid、ドコサヘキサエン酸)は、オメガ3系多価不飽和脂肪酸の一種であり、青魚(サバ、イワシ、サンマなど)に多く含まれる脂肪酸です。特に脳や網膜、心臓の健康に深く関与するとされ、必須脂肪酸に準ずる重要な栄養素として広く知られています。
DHAがミトコンドリア機能をサポートし、ATP産生効率を向上させる可能性について、直接的な証拠は限定的ですが、ミトコンドリアの機能低下がATP産生障害を引き起こし、エネルギー代謝異常に関連することが報告されています。
また、ミトコンドリアは細胞内での主要なATP産生部位であり、その機能の維持がエネルギー代謝において重要であるとされています。
参照元:
ミトコンドリアにおける加齢変化と糖代謝(https://www.jstage.jst.go.jp/article/tonyobyo/51/4/51_4_295/_pdf)
DHAは神経細胞膜の主要構成要素であり、シナプス伝達を促進する役割を果たします。DHAの摂取は、学習・記憶機能の向上や、アルツハイマー病モデル動物における認知機能障害の予防・改善に寄与することが示されています。
DHAには血中トリグリセリドの低減効果や血小板凝集抑制作用があり、これらを通じて動脈硬化や高血圧のリスクを低減する可能性が示唆されています。 特に、DHAは中性脂肪の低下作用が強く、心血管疾患の予防に寄与することが報告されています。
参照元:
ω3系不飽和脂肪酸製剤による心血管二次予防のエビデンス(https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/2/106_226/_pdf)
近年、EPAとDHAを合わせたω-3系油脂の世界市場は健康志向の高まりと共に年率5~7 %程度で拡大しています。特に微細藻類由来の植物性DHA製品が注目を集める一方、機能性表示食品の許可取得数も増加しており、高齢化社会やスポーツ分野での需要拡大が見込まれています。
魚油由来のDHAは分子蒸留や銀錯体形成、尿素包接などの化学的手法を組み合わせて高純度化が図られます。一方、微細藻類を用いた発酵法では、最適化された培養条件と酵素技術、さらには遺伝子改変によって高収率でDHAを生産するプロセスが確立されつつあります。
企業向けにはまず原料のトレーサビリティと品質管理を徹底し、酸化防止策として抗酸化剤の併用やカプセル化技術の採用が重要です。コスト面では魚油と微細藻類の原料価格や製造設備投資を比較検討しつつ、食品安全基準(JHFA、FDAなど)への適合性をクリアする必要があります。
新商品の設計・開発を請け負うODM企業は基本的には、さまざまな原料、剤形、包装資材・容器を扱うことが可能です。しかし、独自原料の保有や、独自の特許技術、増産実績など各社特徴を持っており、ここでは商品開発で強みを持つ目的別のおすすめODM企業をご紹介します。
安全性と効果を体感できる有効成分含有量のバランスを取った商品設計で、取り扱いサプリメントの75%に対して増産依頼があります(※1)。
エビデンスの構築に注力しており、医師や大学、研究機関と連携。効果と安全性を科学的に証明し、ブランドの信頼と高いリピート率を支えています。
王子食品ではまだまだ珍しい膣内フローラの安定化をさせるサプリメントを30日分×400製品の小ロットで提供。
フェムケア以外にも、バターコーヒーやモリンガなど、拡大している市場だが、在庫をあまり持ちたくないといった悩みにも対応しています。
抗肥満・BMI低下、内臓脂肪、皮下脂肪低減など、ダイエット関連で多様な商材に対応。
剤形も通常の打錠・各種カプセルだけでなく、ドリンク、ゼリーなどにも対応しており、剤形から他社と差別化を図れることも可能です。
※1 参照元:株式会社SBS公式サイト
https://www.sbs-company.co.jp/lp/ 2024年9月調査時点
商品の設計をした依頼主から、製造工程だけを請け負うOEM。設計した新商品をターゲット層の嗜好に添って適切な剤形で提供することは、消費者にリピート購入してもらうための大事な要素です。しかしながら、OEM企業側の設備がなく、狙った剤形が対応できない場合も多々あります。ここでは、市場で反響を呼びやすい剤形のサプリメント製造を得意としているOEMメーカーをご紹介します。
ソフトカプセル自動機のメーカーとして、世界各国へ200台余りの機械を納入(※1)。
粉末原料も充填可能なシームレスカプセルや、胃に溶けずに腸まで内容物を届けることが可能な耐酸性カプセルなど、ニーズに沿った幅広いカプセル製造が可能。
ガラス瓶、プラスチック容器、アルミボトル缶、液体三方が選択でき、0.5ml~900mlまでの容量に対応可能。
ハチミツ、オリゴ糖といったシロップ状原料や、エキス製品、果汁・お茶などのろ過・精製も対応可能。
機能性グミ・果汁入りグミ・糖衣グミ・センターイングミなどオリジナルグミのフルオーダー製造が可能。
また、形状、風味、色調、食感を用意されている規格から選択し、開発期間を最短6ヶ月に短縮できるセミオーダー製造も選択できます。
※1 参照元:三協公式サイト
https://sankyohd.com/companyprofile/ 2024年9月調査時点